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-----野外博物館-----------------------------------------------
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ダフシュールの赤のピラミッドからバスで走る事15分程。
メンフィスにある野外博物館に到着した。アラビア語ではメンフィスの事を「ミト・ラヒーナ」と発音するらしく、野外博物館の入場券→
にはアラビア語発音のまま記載されている。ちなみにこの入場券の写真はサッカラの階段ピラミッドが使用されており、家に帰ってから整理するのに少々戸惑った。
ここメンフィスは古代エジプト古王国時代、今から4,500年程前には首都として栄えていた街で、とても長い歴史を誇る街なのである。
そんなメンフィスの地に、後のファラオ達も神殿を建てたようで、エジプト史上最強の王といわれるラムセス2世の神殿もあったらしい。 |
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しかし、後年の地震でその神殿のほとんどは壊れてしまい、現在では説明されなければわからない廃墟と化していた。
そんなメンフィスの遺跡から発見された物が展示されているのが今回訪れた野外博物館である。(正式名称も本当に野外博物館なのかは知らないが、ツアーの日程表にはそう書いてあるのでそのまま使わせてもらう。)
なかでも一際目を引くのが、野外博物館にあって唯一屋内展示されている、全長15mもあるラムセス2世の巨像。もともとは前記したラムセス2世神殿の前に立っていたそうだが、地震で足が壊れてしまった為、ここまで運んできて寝かした状態で展示しているのだとか。(←左の写真がラムセス2世の巨像)
とにかくでかいので、建物の2階にも1周できる回廊が付いているが、そこから見てもまだ全体像を掴むのは難しい。
興味深いのがこのラムセス2世の巨像のあちこちにカルトゥーシュ(円形の枠で囲まれたファラオの名前)が刻まれている事。なんでも、死者の復活を信じた古代エジプト人は、ファラオ(王)の魂は死後再び元の肉体(ミイラ)に戻ると考えており、もし肉体が見つからないときは像に戻ると考えていた。その為魂が誰の像なのか簡単にわかるよう体のあちこちに名前を刻んだそうなのである。それとは別に盗難防止の役目もあったそうなのだが。。。
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実に古代エジプト人の考えはおもしろく、思わず「おお、そうなのか!」と納得してしまう。
この野外博物館にはラムセス2世の巨像以外にも、遺跡から持ってこられた品々が外に展示(放置)されており、アラバスター(大理石の一種)でできた比較的状態の良いスフィンクス等も見ることができた。 |
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